次のECの鍵は「Cross Dimension」にある #04

デジタルマーケターの競争戦略。ECビジネスからマーケティングの普遍性は導きだせるのか【ディノス・セシール 石川森生】

重要度が低いはずなのに新顧客獲得ばかり注目される

最後に、新規顧客獲得について。

 
 重要度で言えば、先述の要素の中で最下位である。にもかかわらず、なぜかマーケティングの世界ではこの機能が注目されがちだ。個人的には広告業界の戦略にマーケターが踊らされているだけな気もするが、この話はまた脱線するのでここではやめておく。

 リピート顧客も必ず一定の割合で離反する。よって、常に新規顧客を獲得せねばビジネスはたちまちシュリンクしてしまう。しかも、マーケティング活動に対する投資をROIで評価すれば、既存顧客のそれと新規顧客のそれは5倍も違うことが知られており、つまり1人のリピーター喪失は1人の新規顧客獲得では全く補えない。

 花形になる理由としては、離反客よりも多くの新規顧客を獲得する必要があり、予算割合が大きいというのが理由の一つだろう。だからと言って、ビジネスをコントロールする上での新規獲得の持つ重要度がリテンションに勝ることはない、というのが私の持論である。

 さて、次回の後編では、こうして抽出したECにおけるマーケティング活動の骨子を歯医者のビジネスに照らして検証していくとしよう。
続きの記事:
隣駅の歯医者に我が子を連れていく理由を分析したら、デジタルマーケティングに必要なことが見えてきた【ディノス・セシール 石川森生】
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