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営業とマーケティング、融合の秘訣 #06

営業とマーケティング融合の秘訣とは?【最終回・日本KFC 小山典孝】

前回の記事:
「マーケティングと営業の連携」で越えなければいけない4つのハードル【日本KFC 小山典孝】

激変する環境下における、営業・マーケティングの取り組み

 多くの日本企業は、時代や環境の変化に対して、自社の変革が追いつかない状態が続いています。外食産業においても飲食市場は拡大しているのに対して、ファーストフードは伸び悩んでいます。

 高齢化、少子化を背景とした消費動向の変化が、中食需要を高めているのです。また、スーパー、コンビニエンスストアにも客席スペースが設置され、テイクアウト市場と境界がなくなってきています。

 その環境下で勝っていくために、全国画一的なキャンペーンだけでは限界が生じています。「ケンタッキー=クリスマス」に象徴されるように、我々KFCはハレの日やテイクアウトのグループミールに強い業態ですが、そのベースとなる「家族」構成の変化は、ビジネスそのものを変えていく大きな変化なのです。

 全てのマーケティング活動の整合性をとり、売り場である「店舗」で家族構成への変化を具現化できなければ、お客さまに選ばれるブランドとして勝ち残ることはできないと考えています。都市と地方、駅前と郊外店舗、ランチタイムとディナータイム、それぞれの特性に応じたメニューやプロモーションを実装しなければ、お客さまに振り向いてもらえないのです。



 営業部門が取り組むことは、自社のおかれた環境を分析し、各店舗のポジショニング(役割)を明確にして、足りない店舗スキルを補うことです。店長のもっとも大切な仕事は、売上とPLの改善だけではなく、適正人員の採用とトレーニング、そして顧客の声を聴き、直ぐに改善するというサイクルを回し続けることに変わりました。それらを実行し続けることが、ボーダレスとなった競争環境で、私たちの商品を目的に来店してもらえるお客さまを増やす、唯一無二の方法になると信じています。

 そして、マーケティング部門は、情報爆発の環境下で一方的に商品の説明を行ってメディアの投下量で勝負する時代が終焉し、共創型のマーケティングが主流になりました。広告という言葉も、正しくはないのです。広く告げるCF(コマーシャル・フィルム)ではなく、顧客の判断をサポートするCM(コマーシャル・メッセージ)であるべきなのです。そのために強い商品力だけではニュースにならず、商品が持っているストーリーや買う理由、「伝える力=クリエイティブ×メディア量」が求められてきます。

 KFCにおけるメディアとは、テレビ、デジタル広告、チラシそして店頭です。お客さまへ商品の体験を提供できるメディアは店舗だけです。マーケターは、広告予算管理や企画制作のみでは、お客さまにブランド価値を伝えられないのです。

 マーケティング企画を成功させるためには、いくつかのハードルを順序良く、かつ期待されるスピード感で乗り越えていく必要があります。そのために関連部署と調整しながら、組織全体で協力を得ていくことが大切です。中核となるマーケティングと営業の役割や違いを理解した上で、お互いを機能させることができるポジションが必要です。それこそが私が提唱してきた「オペレーショナルマーケター」という役割です。

 このポジションが機能することにより、必ず売上アップにつながり、収益性の向上に結びつき、マーケティング効率を高め、その成果を生み出しやすくなっていきます。次にこれまでの連載で語ってきたポイントをまとめます。
 

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