アクセンチュア インタラクティブ傘下のDroga5(ドロガ ファイブ)は5月19日に、日本拠点として「Droga5 Tokyo」を開設したことを発表しました。(関連記事)
同社のチーフクリエイティブオフィサーに(CCO)には、元TBWA HAKUHODO グローバルクリエイティブディレクターの浅井雅也氏が就任し、今後に注目が集まっています。今回は、浅井氏に日本と海外のクリエイティブに対する価値観の違いや、日本のブランドに変革をもたらす意気込みを伺いました。
日本やアメリカという分け隔てをなくしたい

Droga5 Tokyo チーフクリエイティブオフィサー
代表作のApple「Shot on iPhone」はカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル グランプリやGrand Clioなど多数受賞。これまでに合計100を超える国内外の賞を受賞している。2018年 Forbes Japan誌「世界を変える39人のデザイナー」、2019年「40 under 40: Young Leaders in APAC」に選出。2020年には Campaign Asia Pacific誌が選ぶ「Creative Person of the Year 」に選ばれた。
――Droga5 Tokyo CCOへのご就任、おめでとうございます。今の率直な気持ちをお聞かせいただけますか。
とても嬉しく思います。Droga5初のアジア拠点の立ち上げにあたりプレッシャーは多少感じていますが、それ以上に新しいことが始まる期待感でいっぱいです。
もちろんCCOというポジションでチームを引っ張るので、責任感や苦悩は今まで以上に感じると思いますが、同時にクリエイターとしてできる幅も広がるはずです。
Droga5 Tokyoは誕生したばかりで、良い意味でスタートアップ企業のような雰囲気を持ちつつ、アクセンチュア インタラクティブという大きな組織とコラボしてどのような強みが出せるのかワクワクしています。4月に入社して、5月にDroga5 Tokyoが立ち上がり、ジェットコースターのような刺激的な日々を過ごしています。
――浅井さんは主に海外でクリエイティブを学んでいると思いますが、Droga5では日本人クリエイターとして、どんなことを期待されていると思いますか。
高校入学のタイミングで留学のために渡米し、米国の美術大学へと進学しました。社会人になってからは、仕事で日本とアメリカを行き来しています。
日米両方のカルチャーが身近にあるので、クリエイティブを制作する際にも、日本人だから、アメリカ人だから、といった分け隔てはせずに考えるようにしています。
Droga5では、国の垣根を気にしません。今後もその視点を持つ仲間を増やし、日本のクリエイティブが世界に出て行くこと、世界に広めることに興味がある方と一緒に仕事をしたいと考えています。
日本では、国内に向けたテレビCMなど日本向けのクリエイティブが主流ですが、私は、自分たちの作品がいつかどこかで世界中の人の目に触れる、世界に誇れるようなモノになるよう常に意識しています。
世界に意識を向けた日本人クリエイターをどれだけ多く輩出できるか、それが自分の役割だと思っています。日本のブランドや日本企業を世界レベルに引き上げることが私のミッションです。