顧客基点の「ソーシャルメディア戦略」 #07

「撮影禁止」ばかりに、していませんか? SNSで語ってもらう準備をしよう

前回の記事:
災害時、企業はソーシャルメディアで何を発信するべきか【風間公太】

自ら「語る」だけでなく「語ってもらう」


 年末が近づくと時の流れの速さが身に染みる今日この頃。企業のSNS運用担当者のみなさんも、年末年始の準備でお忙しい日々ではなかろうか。

 そんな忙しい中でも、フォロワー/ファンに向けて絶えずさまざまな投稿をされている担当者のみなさんには本当に頭が下がるが、ここで、SNS運用担当者の業務として時間を要する項目ベスト3(筆者所感)。

 まず、第3位は「数値集計」(効果測定)。単にフォロワー/ファン数の増減や投稿のリーチ数などを集計するならば、各SNSが提供している解析機能を使って数値を確認する方法もあるが、このやり方は手間がかかるので、多少お金をかけてもある程度自動的でレポートが生成されるような仕組みや既製のサービスの導入をおすすめする。

 続いて第2位「問い合わせ対応」。カスタマーサポートの役目も兼ねたアカウントなら、当然質問に対する返信も欠かせない。定型文のように返答できるものもあれば、社内を駆け回って答えを見つける必要もあるだろう。お客さま対応部署との連携や返信ポリシーの定義決め、チームによる運用などを目指したい。

 そして第1位は、「投稿内容を決める」(コンテンツづくり)。多くの運用担当者にとって「何を投稿しようか?」は長年に渡る悩みであり、運用業務の中でもここに時間を取られている担当者の方も少なくないはずだ。

 最適な自社内コンテンツと出会えず、担当者個人の趣味/嗜好を伝えるような投稿内容ばかりになってしまうのは本末転倒であり、その状況が続くとアカウントの存在意義も危うくなってしまう。

 社内でコンテンツを発見する視点の持ち方については、本連載の第3回目でも触れたが、意外と見落としがちなのが、自ら語るだけでなく、顧客やファンに「語ってもらう」ことの重要さだ。

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