デジマ女子部 スキルアップしたい女子デジタルマーケター大集合! #06

創業2年で会員15万人突破。 D2Cヘアケア「MEDULLA」はブランド体験をどう設計したのか

前回の記事:
JTBが教える、データ分析から「One to Oneコミュニケーション」を実現する手法 【デジマ女子部】
 デジタルマーケティングに携わる女性マーケターの勉強と交流の場「デジマ女子部」。2カ月に1回、顧問を務めるマーケターの西井敏恭氏(シンクロ 代表取締役、オイシックス・ラ・大地 執行役員)がゲストの女性マーケターと対談するセミナーを開いている。今回は新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、初のオンライン開催となった。

 テーマは「D2Cブランド MEDULLA 驚異の成長をとげるプロモーション戦略・CRMの秘訣」。2018年5月にローンチしたD2Cヘアケアブランド「MEDULLA(メデュラ)」は約1年で会員数を7~8万人へと伸長。その成長は留まるところを知らず、2年目を迎えた現在会員数は14万人で月商は約2億円。

 そこでMEDULLAを提供するSparty(スパーティー)社で新規事業・コラボレーション事業責任者を務める横塚まよ氏、CRMを担当する萩原愛梨氏をゲストに迎えローンチから現在までの戦略やマーケティングへの考え方を聞いた。
 
 

情報が溢れて選べない時代に響く“パーソナライズ”


 日本初の“パーソナライズシャンプー”というコンセプトで、2018年5月に誕生した「MEDULLA」(メデュラ)は、オンライン上で9つの質問に答えると、3万通りの組み合わせから個人に合わせてカスタマイズした商品を自宅に届けてくれるサブスクリプション型のサービスだ。
 
MEDULLA

 シャンプーとトリートメントが1本ずつ、1カ月分がセットになって6800円と、美容室などで販売される商品と同等の安くない価格帯であるものの、マイページ上から商品に対するフィードバックを行ったり、美容師からコメントをもらえたりと、まるでサロンを訪れたときのようなサービスを体験できると人気が広がっていき、現在の会員数は14万人以上(2020年5月時点)となっている。


 
Webサイトから9つの質問に答える。

 MEDULLAがブランドの核として掲げるのは、「パーソナライズ」と「思考停止時代のUX」の2つ。「情報が溢れ、判断する思考が停止するなかで、個人にどのような体験を提供できるかを大切にしている」と、Spartyの横塚氏は語る。

 Spartyが設立されたのは2017年。代表取締役の深山陽介氏が、妻から「1万種類以上あるシャンプーからどれを選んだらいいか分からない。私はシャンプー難民だ」という話を聞き、日本には同じように感じている人が多くいると思ったことがきっかけだったという。

 D2C(Direct to Consumer)のモデルを採用したのは、博報堂に勤めていた深山氏が大手化学メーカーのデジタルマーケティングを手伝うなかで、日用品を扱う小売店の棚を取ることの厳しさを経験したことからだ。

 「質問に答えて注文した曖昧なものがきちんと形になって届き、フィードバックをして、それが改善されて届くので納得感がある。継続していただくことで、答えを出すというよりは、一緒に悩みを分かち合ってサービスをつくっていくことを大事にしています」(横塚氏)
 
Sparty  横塚まよ氏

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録