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ドラクエ的マーケターキャリア調合術 ― スキルセット×マインドセット、それとちょっぴりの「運」 #05

いよいよ転職活動の面接へ!準備と当日のポイントを解説&実際の「提出書類」も公開

前回の記事:
キャリアアップにあたって、絶対に間違ってはいけない「人脈」の活用法

面接は「スキルセット獲得の機会」と捉えよ

 「外部ネットワーク」という概念を通じて、前回は人とのつながりやソーシャルメディア、そして人材エージェントについて触れました。今回はいよいよ、意中の企業への応募と面接について話を進めていきましょう。

 ロールプレイングゲームの世界では数々の挑戦を乗り越え、ついに神殿に到達して戦士から魔法使いなどへと望みを叶えてもらうことができますが、キャリアの世界では周到な準備とコミュニケーションが必要となります。

 むしろこの面接というプロセス自体を、またひとつの「スキルセット獲得の機会」と捉えてポジティブに活用しましょう。ただしよく言われているように転職はあくまで手段でしかなく、その先にある働き方自体がゴールなのは言うまでもありません。

 今回は、面接に向かうまでのプロセスを「必要書類の準備」「人材エージェントへの登録・面談」「企業への応募」の大きく3つに分け、各プロセスにおけるポイントを解説したいと思います。

筆者の「職務経歴書」と「セールスシート」を公開

 このコラムの中で、キャリアチェンジのためにまず必要な準備運動として「キャリアの棚卸し」というプロセスに触れました。応募にあたっては、普段から行っておくこの準備がとても役に立ちます。この準備は、もちろん転職という具体的なイメージを持ってから取り掛かっても遅いことはありません。

 ① 何をゴールとするか(転職の理由)

棚卸しシートをまとめることを通じてこれまでの経験と課題が、キャリア計画シートをまとめることを通じて「次のキャリアで達成したい目標や理想の姿」という自分ならではの課題や獲得したい経験・スキルセットが、明らかになっていると思います(転職の理由は様々だと思いますが、ここではあくまで待遇やタイトル等ではなく「何をやりたいか」という目的にフォーカスしています)。

 目標や理想像、何ができるようになっているのかの具体的なイメージ、それが企業にどう貢献することになるか。自分の転職理由を、文書としてしっかりまとめておきましょう。これはエージェントや企業との面接でも何度も触れることになる、面接の「コア」の部分です。

 ② 職務経歴書

応募企業によって提出すべき書類は様々ですが、必ず必要になるのが職務経歴書です。このドキュメントは、エージェントや応募企業があなたを知るための第一歩となります。

 どんな企業で働いてきたかはもちろん、そこでどのような経験と功績(または学び)があったのか、事業規模やチームの規模、そこでの責任はどのようなものだったのか、具体的な数字も挙げながら簡潔かつ興味を持ってもらえるようにまとめましょう。この経歴書も、棚卸しシートを用いて文書化していきます。

 具体的なテンプレートとして参考までに筆者自身のリアルな職務経歴書をアップしておきます()。外資企業に応募する場合はもちろん英語版となりますが、その場合は長くともA4で2枚程度に収めましょう。

 ほとんどの企業採用担当者は、このシートを斜め読みして企業名、ポジション、数字などにさっと目を通して面接へ進めるかを瞬時に判断します。できるだけ簡潔さを心がけましょう。

 ③ セールスシート

職務経歴書とは別に、さらに応募企業やエージェントにわかりやすく「あなたは誰で何が売りか」をまとめたのがこのシートです(これも筆者のサンプルをアップしておきます)。

 A4の1枚のシートに、自分が貢献できる、強みとなる3点を、市場における他者との違いもわかるようなオリジナルな点に絞ってまとめます。時間のない採用担当者にわかりやすく注目してもらうため、経験した企業名やブランド名をロゴマークで記載し、チーム規模などを付記しておくなど工夫してみてください。

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