【読書の秋】トップマーケターの価値観を変えた一冊 #07

【読書の秋】LINE 菅野勇太氏、花王 鈴木愛子氏の「トップマーケターの価値観を変えた一冊」⑦

前回の記事:
【読書の秋】Facebook Japan中村淳一氏、ニューバランスジャパン鈴木健氏の「トップマーケターの価値観を変えた一冊」⑥
 「読書の秋」は、マーケターとして成長する絶好の機会です。何を読むかを選ぶときに、トップマーケターのオススメ書籍を参考にすることで、新しい視点とアイデアに触れることができます。今回のテーマは「トップマーケターの価値観を変えた一冊」です。マーケター、ビジネスパーソンとして、自分に新たな価値観や視点を与えてくれた書籍を1冊紹介してもらいました。この秋、ビジネスの成功につなげる選書をしましょう。
 
【読書の秋】トップマーケターの価値観を変えた一冊
 

LINE ローカル・バーティカル事業企画室 室長付 菅野勇太氏


自分の価値観を変えた一冊:戦略にこそ「戦略」が必要だ マーティン リーブス (著)、日経BPマーケティング
 

 本書と出会ったきっかけは、大学時代の恩師からの紹介です。ここ数年、大企業の一員としても、個人としても、新規のビジネスを立案する機会が多く、悩む度に大学時代の恩師の研究室を訪れ、壁打ちをしています。そのとき、「戦略」を練る頭を複数使い分けられるようにというアドバイスから紹介をしてもらいました。

 会社の中で「戦略」という言葉を耳にしない日はありませんが、人それぞれ頭の中でイメージすることがこれほど違うものもありません。本書は、「戦略」のさまざまなタイプを解説し、自分が置かれた業界や立場のコンディションを基に、どのタイプの戦略を採用すべきかの道標になります。また、噛み合わない「戦略論」の場に、共通の目線を入れることで、不要な文化の衝突を避け、議論を前に進めることにも役立ちます。
 

花王 デジタル事業創造部 部長 鈴木愛子氏


自分の価値観を変えた書籍:図解まるわかり シリーズ 翔泳社
 

 この書籍に出会ったきっかけは、私が経験的に得たデジタル分野の知識の再整理をして、技術的な部分も自分の言葉で自信をもって説明できるようになりたくて、初心者向けの書籍を探していたときに出会いました。

 本書の推薦理由や印象に残った部分は、わかっている「つもり」のことを他人に説明してみたら、意外にしどろもどろになって説明できなかったという経験があったからです。そうなる理由のひとつは、情報の理解と整理が不十分で、自分の言葉として再構成し定着していないからだと思います。

 この「図解まるわかり」シリーズは、ごく基本的な情報が網羅的に載っています。その名の通り図解もついているので、モヤッとしていた概念を読者が頭の中で可視化しやすいように手助けしてくれます。ネットワーク、セキュリティ、サーバー、プログラミングの他にも、AI、DX、電池、要件定義、電気自動車、Web技術など、さまざまなシリーズがあります。2018年頃に発行された書籍もあるので最新情報ではないですが、基本を理解して自分の言葉として語れるようになるのに、とても役立つと思います。私はKindleで読んだので、1度読んだ後も辞書のように度々活用しています。私のように文系出身で基礎知識がない人の、最初のリスキリングの1冊として最適だと思います。

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